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三面等価と金利上昇

マクロ経済学の理解には欠かせないと言われる三面等価の勉強中です。
自分の理解をまとめるためにブログに書いてみます。
間違ってるところがあった場合は指摘していただけると幸いです。


三面等価とは「生産」「分配」「支出」の3つは同じになるという原則です。
誰かが作ったもの(生産)は、誰かが買い(支出)、誰かの儲け(分配)になるということです。

経済用語では「生産」は国民総生産(GNP)、「分配」は国民総所得(GNI)、「支出」は国民総支出(GDE)、と呼ばれます。

この3面が必ず一致するのが三面等価の原則です。

ここで1つずつ内訳を見ていきます。

まず、生産面をYとします。

次に分配面ですが、分配(儲け)は「消費C」「税金T」「貯蓄S」に分けられます。
例えば、100万円給料をもらったとすると、50万円は生活費として消費して、20万円は税金として支払い、残りの30万円は貯蓄するの3パターンしかないということです。

ここまでで、Y=C+T+Sが成り立つことが分かります。

次に支出面は、「消費C」「投資I」「政府支出G」「純輸出EX−IM」に分けられます。

ここの支出面の理解が少し難しかったのですが、菅原先生のマクロ・ミクロ経済学入門?に分かりやすい説明がありました。

まず市場には必ず売り手と買い手が存在します。
売り手は、国内と海外に分けられます。国内の売り手は所謂国内総生産Yです。海外からの場合は輸入するためIMとなります。
次に買い手です。買い手は一般の消費Cと企業の投資Iと政府の支出G、さらに海外の人が買ってくれる輸出EXに分けられます。

以上より、Y+IM=C+I+G+EXが成り立ちます。
IMを右辺に持って行くと、Y=C+I+G+(EX−IM)が成り立ちます。
これが三面等価で言う、生産面と支出面の一致ですね。

これが三面等価の全ての式になります。
(1)生産面Y
(2)分配面C+T+S
(3)支出面C+I+G+(EX−IM)

この式からいろんなことが分かるわけですね。


例えば、(2)=(3)からT+S=I+G+(EX−IM)となり
S−I=(G−T)+(EX−IM)となります。

S−Iは民間貯蓄-投資です。今はS−I>0なので貯蓄超過状態です。

仮に民間貯蓄が減ってきてS−Iがゼロもしくはマイナス(投資超過)になったと仮定します。
その時に(G−T)である財政赤字が解消していない(G−T>0)であったとします。

その時、恐ろしいことが起きる可能性があると言われています。
不景気のままの金利上昇です。

企業が投資Iしようとしても、貯蓄Sが少ないためなかなか借りることができません。
そうなると需要が増え金利は上昇します。

また、(EX−IM)をマイナス(貿易赤字)にするためには、海外からの投資を増やしてもらわなければいけません。他国よりも日本に投資してもらうために金利を上げざると得ないということです。

どちらにしろ、景気がよくならないままの金利上昇がありえるということです。

2020年頃に貯蓄率がゼロになると言われています。
ただし、それだけで投資超過になるわけでもなさそうです。
S−Iの投資Iも減っているからです。
金利上昇が来るのか来ないのか、投資超過が何年後に起きるのかは分かりませんが、三面等価上はそのリスクはあり得るということを示しています。

個人的に住宅ローンを抱え始めたばっかりですので、この辺りの理解はしておきたいなと思っています。


僕は三面等価の勉強を始めてからローンを組んだので、保険も兼ねてローンの約半分を全期間固定で組みました。月額5000円ほど増えたのですが、金利上昇リスクへの保険と考えれば安い物ですね。
そして、10年後か20年後に来るかもしれない金利上昇に備えて変動金利分はどんどん繰り上げ返済していく予定です。