Positive Mental Attitude

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太陽光発電のコスト回収

新築の設計時にオール電化とガス併用で悩みました。
(結局ガス併用にしました。)


その時にオール電化にするなら太陽光発電を設置して売電するのがお得とうい意見をよく聞きました。理由は、余剰電力買取制度で今(2011年度)なら、1kWh当たり42円で買い取ってくれるから光熱費ゼロ住宅も可能だと。


この余剰電力買取制度というのは、住宅で余った電力を10年間固定で電力会社に売ることができる制度です。
2010年度は1kWh当たり48円、2011年度現在は42円で買い取ってくれます。しかも10年は保証されているわけです。太陽光発電の普及のための政策なわけですが、今後普及が増えていくにつれて買取価格は下がっていくでしょう。
ということは今は結構買い時なわけです。


そこでざっと試算してみると、新築時に4kWの太陽光発電を設置した場合、イニシャルコストの約200万程度を回収するのに約10〜15年。おっ、うまくいけばちょうど余剰電力買取制度で保証されてる間に回収できるじゃんと思うじゃないですか?


でも、気づいたわけです。このイニシャルコストの200万円を繰り上げ返済に充てた方が効率がいいんじゃないか?むしろ200万も出す余裕があるなら頭金にした方がいいんではないかと。


で、これも試算してみました。


3200万円を金利2%で35年借り入れた場合の総支払額は約4452万円。


仮に太陽光発電の200万円を頭金として、
3000万円を金利2%で35年借り入れた場合の総支払額は約4170万円。


その差額は282万円。
考え方を変えると、ローンがある場合は太陽光発電のイニシャルコストは282万円かかってることになります。
(新築購入の場合はほとんどの人がローンがあると思います。)


買取制度は10年しか保証されていないので、そこから先の回収期間はさらに10〜15年近くかかります。トータルで20〜25年かかるわけです。しかも太陽光モジュールやパワーコンディショナーの寿命を考えるともっと伸びる可能性があります。


もともと木造住宅の寿命が25年くらいと言われているのとほぼ同じくらいの年月かけてやっと回収できるわけです。


以上の考察から、我が家では太陽光発電の設置を見送りました。天災やモジュールが壊れるリスクを背負ってまで設置する意味はほとんどないわけです。


それでも主婦の方は毎月光熱費がゼロでしかもちょっとした小遣いが入って来ることに喜びを感じる方もいると思います。人生はお金より、こういった小さな幸せの方が重要だとも思います。


単純にお金だけの問題ではないけれど、少なくとも上記のように回収するのにはいろんな要素が詰まってて、営業さんの言うような単純な話ではないことは情報として持っていても損はないと思います。